ステファン・ウォルボーンによる2重スリットによる干渉実験を整理する。

(1) 光レーザを使い秒間数千個の光子を照射する.
秒間数千個というのは, ざっくり月と地球の間に光子が数千個の間隔で
照射されることを意味する。
(2) BBOのところで光子エンタングル対を生成し,2方向に分離してている.
Dp(上)に向かうものと2重スリットその後Ds(下)に向かうもの
この光子対はエンタングル偏光されている(片方が垂直ならもう片方は水平変更)
(3) 2重スリットにも偏光装置を置く
片方(右側スリット)が垂直偏光を右回り偏光、水平偏光を左回り偏光に変換するなら
もう片方(左側スリット)は垂直変更を左回りに、水平偏光を右回り偏光に変換する
これで入射光子が垂直偏光と分り,Dsで右回り偏光なら右側スリットを通過
Dsで左周り偏光なら左側スリットを通過
入射光子が水平偏光と分り, Dsで右回り偏光なら左側スリットを通過
Dsで左周り偏光なら右側スリットを通過
エンタングルメントにより
Dpの計測で光子が垂直偏光ならスリットに向かった光子は水平偏光
Dpの計測で光子が水平偏光ならスリットに向かった光子は垂直偏光
とわかる
(4) Dp装置では光子対の片方が垂直偏光か水平偏光か計測する
(5) Dsでは位置を光子の入射方向に垂直(図のx方向)に移動しながら、
到着光子の右回り偏光、左回り偏光を計測する
それぞれの位置で暫時留まり,到着光子をカウントする
移動幅を適当にとることにより干渉縞相当の到着分布を計測できる
(6) BBO-Dp間の距離とBBO-Ds間の距離を調整する

【結果】
(a) Dpで到着光子の偏光(垂直・水平)を観測した時のDsでのカウントは
右図のように干渉縞を示さない(どちらのスリットを通ったか明確となるため)
(b) Dpで到着光子の偏光を測定しなかった場合(例えばDp装置を置かない)
スリットを抜けた光子の偏光が垂直か水平か不明なため
左図のように干渉縞を示す
そしてBBO-Dp間の距離>BBo-Ds間の距離として,我々の感覚ではDsでの計測より
Dpでの計測を遅らせた場合(Ds計測時にはDpで偏光計測が未決の状況)
Dsでの計測結果は右図か?左図か?
Dpでの計測前だからスリットを通過した光子の偏光(垂直・水平)が決められる前に
Dsに到着してしまうからDpで計測しなかった場合と同じ
と思うでしょう
でもそんなことお構いなしに,Dpでの計測有無だけが干渉縞の有無を決定した
というのが ステファン・ウォルボーンの実験結果です
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